140字SS
星のように煌いた小さな物語
twitterで書いた140字の物語です
向日葵咲いたら会いましょう。別れ文句はそれでした。夏の盛りの8月に、私はひとりにな
りました。 #twnovel 冬が深まる1月に、私はふたりになりました、そんな手紙を貰った
の。約束が違うでしょ。ほら、向日葵が咲いてるわ。会いましょう。ねぇあなた。向日葵咲
いたから会いましょう。ねぇ
*2013/07/11*
七つのウサギがてちてち歩く。一列みんなでてちてち歩く。「最初はだぁれ?」そんな声を
かけられて。ぺしゃんと転げた先頭ウサギ。ぺしゃんと転げた二番目ウサギ。ぺしゃんと
#twnovel おやおや。みんなで転んで仲良しさんね。 #na_four 七つのウサギは今日も一
緒にてちてち歩く。
*2013/07/04*
サヨナラされて。泣いて、泣いて、失くした恋は。どうしたら諦められるのかな。もうわから
ないよ。 #twnovel ゲリラ豪雨発生! 土砂崩れ警戒!! 川が氾濫するぞ!! マズイ、思い出
が流されている。レスキュー、レスキュー。ほら、掴まれ。ファイト! いっぱーつ!!
*2013/06/24*
小さな窓から月が覗いた。私は驚いて布団をかぶってしまった。でも、やっぱり気になるから。
布団の隙間からチラリと覗いた。月と視線が、あった。 #twnovel #満月奇跡 サンタに頼まれ
て子供を見ていた。手を振る子、笑いかける子。おや、あの子は隠れてしまった。出ておいで。
話をしよう。
*2013/06/24*
いっしょうけんめい そだてたハナから タネができたの。センセイは「風船につけて飛ばして
みたら」って いった。だから コウエンで とばしたの。 #twnovel 空の上にいる神様のところ
へ風船が飛んできた。結ばれたていたのは小さな手紙。『このタネあげます』神様は地球にそ
れを植えた。
*2013/06/22*
手のひらサイズのシャーレにウサギがコロニーを作っている。でもどうしてかな?みんな首を
吊っているの。そうか。ここは『首吊り憂さ殺にー』なんだね。じゃあ僕も首を吊らなきゃ。
憂さに囚われたウサギは殺さないと! #twnovel 「教授、またウサギが首を吊りました」「こ
れでやっと8割か」
*2013/06/20*
七歩@naholographさんの#twnovelを#twremixした作品
(https://twitter.com/naholograph/status/347233554322837505)
美しい女性に擬態して謎と噂のフェロモン振りまき獲物を捉えるその姿は、まるで花のようだ。
そう思いながら蝶は本に食べられていた。 #twremix 蝶なんて思い上がりも甚だしいわ。あな
たは醜い蛾。そんなものはいらないの。私の本は美しいものだけにしたいのよ。
*2013/06/19*
青く染められたキャンバスに白い雲母が重なっている。彼方まで見渡せる丘に佇む少女は言っ
た。「とても広角向きの空ですこと」鞄から取り出したのは記憶を切り取るための装置。顔の
前で構えると、雲は笑う。しかし。「とても広角向きの空ですこと」少女はそのまま手を下ろ
した。
*2013/06/15*
#twnovdayに投稿した作品(お題「ぐるぐる」)
手首から流れる赤い雫がフラクタルに沈むのを眺めながら、私は笑った。「ゴッホが好きだと
言ったあなたの気持ちが少しわかる気がするわ」 #twnvday ゴッホのように囚われた君は、
もう僕を見ない。君は、君の想像した僕を愛していけばいい。僕も、僕の想像した君を愛する
から。「サヨナラ」
*2013/06/13*
#さよなら金木犀 そう言って彼女は背を見せた。白いワンピースに帽子を軽くのせて、鼻歌交
じりに歩いている。ひとつ、ふたつ、歌い終えた頃には すでに夕暮れの空だった。けれど彼女
は歩みを止めない。過去と決別した今この時が、一番軽やかに飛べるから。希望と覚悟を胸に
抱き、どこまでも遠くへ。
*2013/06/12*
憂鬱な雨。色とりどりの傘が花を咲かせている。けれど僕の右手には色のない傘。肩を濡らす
ほどの大きさしかなく、ビニール越しに見た車は揺らいでいた。見えない未来。光無き明日。
憂鬱は日常でしかない。だから今宵はヘッドホンを外して、雨音をBGMに歩こう。少しでも心
軽やかに歌えるように。
*2013/06/11*
公園で会った少女。泣き腫らした瞳。愛されない嘆き。俺に出来ることは束の間の夢をみせる
だけ。ともに食べ、ともに寝て、ともに笑い、俺が捕まった時にはともに泣いてくれた。癒さ
れていたのは俺の方。別れの時、少女から貰ったのはオレンジの飴玉で。サヨナラは言わな
かった。次を信じて歩くために。
*2013/06/05*
燃えるような赤が視界の全てを埋め尽くす。血に染まる薔薇。首が落ちた椿。誘いの曼珠沙華。
時は黄昏。斜陽は私をも捕らえようとした。救いを求めて嘲笑う月に手を伸ばす。されど私は
吸血の桜下に。満開の花をつけたそれは幾人を糧としたのだろうか。柔らかな土を掘り起こし、
私は白き貴方を此の手に。
*2013/04/18*
黒鍵の調べは反転した虚ろな悲しみ@kuroikenbanさんの
#この書き出しいかがですか を使用した作品
(https://twitter.com/kuroikenban/status/320213607814139905)
ペットボトル一本分の、欲望をください。私はそれを水のように飲みほして、きっと笑ってみ
せましょう。だからあなたも笑ってくださいね。約束ですよ。もし…、もし約束を破ったら、
私はあなたを殺めます。どんな方法を使ってでも、あなたを殺めます。さぁ、その手に持った
欲望をください。 #書き出し
*2013/04/06*
かつて共に戦場を駆けた友がいた。名は知らぬ。互いを相棒と呼び、互いを支えあった。しか
し崩れ落ちたのは自分が先かアイツが先か。今はもう、言葉を送り返すのみ。明日は見えぬ。
ただ過去の罪を数えるだけ。光など星の数だけあり、星の弱さしかない。相棒、あれが見える
か。あれこそが血染めの罰だ。
*2013/02/08*
#この書き出しいかがですか を使用した作品
(どなたの書き出しなのかログが残っていませんでした)
夏、あなたと行った花火大会。空ばかり見てあなたの顔を見られなかったと嘘をついたけど、
あなたが私ばかり見ているから向けなかったというのが本当で。そんな小さな思い出に後悔す
ることになったのは、あなたが亡くなった一年後の、あの夏、 #書き出し
*2013/01/13*
月飼いの少女は満月を見て思う。あの月はまんまるでいい月だわ。そう言う少女の手には、鋭
い三日月と真昼の白い月が。あの満月はどうやって取ってこようかしら。少女は悩む。長い長
い梯子をかければいいかしら。羽根をつけて飛んでいけばいいかしら。ねぇねぇ、あなたはど
う思う?尋ねられた語り部は、
*2012/11/28*
硝子の靴を履いた歌姫。流れた血が白き道に描くのは、死の呪いか、無意味な遺言か。しかし
今、赤き靴を脱ぎ 舞台を降りた彼女は暗き森へと帰る。ひとり残されたのは錆びた機械。ただ
ひたすら、物語の続きを紡いでいく。彼女が再び、茨の道へと戻るまで。
*2012/11/26*
音が降ってきた。まんまるの星のような音が。それはあなたの心で弾けて明るく照らしました。
お月さまのようにあたたかく光るあなたの心は、家族や友達や知人を照らしています。そして
みんなが集まってできた太陽のような心の光は、世界を照らすようになるでしょう。
*2012/11/26*
サヨナラ、と君が言ったのは去年の11月。三日月が鋭く私の心を抉ったあの日から、冷たい
雪のように、とけない。 #11月の融解 アイシテル、と君が言ったのは今年の11月。満月
が柔らかく私の心を包み込んだこの日、うららかな春のように、とけた。
*2012/11/19*
風に揺れる兎の耳。人間をやめた彼女は草葉の陰でひっそりと生きる。しかしその生を満たす
のは幸福だけではない。苦く、辛く、哀しい日々も訪れる。彼女は再び願う。「あぁ神様、今
一度わたしをアシストしてください」 #poem24 ……またか。おまえの魂は何度わたしを求
めれば気が済むのだい?
*2012/10/12*
神様の住む天界には決まりがある。それは『成人の祭りの日。生きとし生ける全てのモノの中
からひとつを選び、その手伝いをすること』だった。人間達はこれを『神様の1アシスト』と
呼んだ。 #poem24 今年成人した神々は、まだ決めかねているようだ。さて、祭りまであと
少し。存分に悩みたまえ
*2012/10/12*
オオカミさんは、村人を食べました。生きていくには、仕方がないことだったのです。村人さ
んは、オオカミだと思う人を吊るしました。生きていくには、仕方がないことだったのです。
そして、村に残った最後のひとりは、村を去りました。オオカミと村人。正しいのは、
どちら?
*2012/06/30*
ヘッドホンから流れる曲。その合間に聞こえた、にゃぁ、という声。ゆっくりと辺りを見回す
と、小さな猫が、一匹。「おまえ、のら猫か?」首輪は、してない。「くるか?」しゃがんで
手を差し出すと、かけよってきた。まずは名前を決めないとな。猫を抱きながら立ち上がると、
そんなことを考えていた。
*2012/06/27*